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新しい借地借家法『定期借地権制度』とは

賃貸人と賃借人、それぞれの権利義務とは?

定期借地権制度とは

定期借地権制度は、1991年に借地借家法が改正されることによって、
1992年に導入された新しい制度です。
定期借地権制度とは、簡単に言えば、契約期間が満了すると更新することが
できない借地契約のことです。

通常の借地権とは

定期借地権制度の新しさは、通常の借地権制度を理解しないと分からないでしょう。
まず通常の借地権の場合は、期間満了後も借地契約を更新することができます。
また、借地権設定者からの更新拒絶には制限もあります。
更に、借地権者には建物買取請求権も認められています。

要するに、通常の借地権は、土地を貸す側が不利で、借りる側が有利にできています。
その結果、次のような問題も発生しました。
・地主が土地を貸したがらないこと
・再開発の際に借地権者の同意を得るのに非常に手間が掛かること
その為、不動産業界等は借地借家法の改正を要望していました。
改正はそれを受けたものです。

定期借地権とは

通常の借地権に対し定期借地権は、法定更新の適用がない為に、
契約期間終了後、土地は地主に確実に戻されます。

定期借地権には、三つの種類があります。
1. 一般定期借地権
借地契約期間を50年以上(一般には50年)とし、
契約更新、建物築造による契約期間の延長が認められず、
期間が過ぎれば建物を取り壊して更地に戻して土地を返却しなければいけません。

2. 事業用定期借地権
30年以上50年未満の場合と10年以上30年未満の場合の二種類があります。

3. 建物譲渡特約付借地権